人の筋肉量は20歳ごろをピークに、年齢を重ねると減少していく傾向があります。日常生活において、運動不足が続くと使われなくなった筋肉は弱まり、体が衰えていきます。
「階段の昇り降りがつらい」」「立ち上がるときに痛い」「歩き出しにズキっと痛む」などの痛みが気になることはありませんか?
高齢者によくみられる膝の痛みの主な原因は変形性関節症によるものとされています。
今回は、変形性関節症とはどのような症状なのかの解説と、膝の痛みを予防するポイントについて紹介していきます。
高齢者による膝が痛くなる原因とは?
高齢者は加齢とともに膝の関節に痛みが現れ、階段の上り下りや長時間の歩行がつらくなります。その膝の痛みの原因は、ほとんどが「変形性関節症」によるものです。
まずは、変形性関節症とは何なのか、痛みを放置するとどうなるのかについてみていきましょう。
変形性関節症とは
- 膝が痛い
- 関節が晴れる
- 水がたまる
変形性関節症には上記のような症状がよくみられます。
加齢により筋力が低下し、体重を支えきれなくなることで関節の軟骨がすり減ったり、半月板が摩擦したりすることで痛みが生じます。
膝の関節部分に熱をもったり、腫れたりして痛みを引き起こすのは軟膏がすり減り、関節の空間を裏打ちする滑膜(かつまく)が刺激されることで、炎症を起こすからです。「膝に水がたまる」という状態は、滑膜から関節液が過剰に分泌し、膝に水がたまることを指します。
たとえ炎症が治っても、関節周囲の関節包や腱、筋肉に継続して痛みが生じることもあります。関節包は以前よりも硬くなる傾向があり、膝の筋肉と連動して伸縮する機能が正常に働かず、膝に痛みが現れます。
症状が悪化すると、膝の曲げ伸ばしの動作がどんどん鈍くなり、スムーズに歩くことも困難になります。そのうえ、痛みを庇うような動作をとるようになります。
膝痛を放置すると歩けなくなる⁉︎
膝痛のほとんどが変形性関節症であり、この症状は中高年から徐々に現れはじめ、高齢者になるとその痛みは深刻化する可能性があります。
また、変形性関節症は男性よりも、女性に多くみられる特徴があります。
- 加齢とともに太りやすくなり、膝に負荷がかかる
- 閉経とともにホルモンの分泌が減少し、骨が弱まる
- 女性は男性よりも筋肉量が元から少ない
体の構造上、女性の体は男性の体より筋肉もつきにくいため、次第に筋肉量が減って膝の痛みは激しくなります。進行を放置すると歩けなくなることも。そのため、痛みがないときから膝のケアをすることが大切です。
高齢者の膝は痛みの段階で状態を知ろう
自分の膝の痛みがどの段階であるかを知ることで、その後の対処法が変わってきます。ここでは変形性関節症を初期、中期、末期にわけて解説します。
初期
膝に違和感を感じはじめて、日常生活の動作や歩き出しに軽い痛みが走ります。しばらくすれば痛みは治まるため、まだ深刻に悩む必要はありません。
症状
- 立ち上がりや階段の昇降時に痛む
- 朝起きた時に膝が硬くなっている
- 正座やあぐらをかきにくい
- 長距離歩くと痛むが、休めば自然と治る
中期
歩く間中、痛みを感じるようになり膝が腫れたり、水が溜まったりなどの症状が現れます。痛みで正座ができなくなることも。
症状
- 膝を伸ばしづらい
- 膝関節が腫れて、膝に水がたまる
- 階段の昇降がつらい
- 日常の動作が不自由
末期
身の回りのことがほとんどできなくなり、杖や車椅子に頼る生活になります。痛みが強く現れるため、座った状態で足を引きずって移動するようになります。
症状
- 歩行が非常に困難
- 何もしていなくても膝の痛みがとれない
- O脚やX脚など極端に変形する
- 膝の曲げ伸ばしができない
- 日常生活が不自由
- 手術も検討する
高齢者の膝の痛みを予防するには
高齢者の膝の痛みは、日常的な習慣を見直すことで進行を抑えることが期待できます。膝の痛みを予防するにはどのようなことを意識するのかについて解説していきます。
太りすぎない
高齢者による膝が痛む原因に多く考えられているのが、体重が増えたことで膝の関節に負担をかけていることです。適度に体を動かし、適正な体重をキープしましょう。
運動をやりすぎない
長時間の運動や膝に負荷が大きい運動は控えましょう。浮力がある温水プールでの運動が、膝に負担かけずに鍛えられることや膝を冷やす心配もないため、効率的なトレーニングです。
足を組まない
足を組んだり片方の足だけに体重をかけたりするのは、膝への痛みを悪化させる行為です。人の体は左右のバランスを均等に保つことが大切です。
前ももの筋トレ
膝の筋力を強化させるためには、前ももの筋肉「大腿四頭筋」を鍛えることがポイントです。ここの筋肉を鍛えることで、膝関節にかかる負担を軽減します。
椅子を使う
座るときは極力、あぐらをかいたり正座したりといった動作に気をつけましょう。膝を圧迫し血流を悪くします。日頃から椅子に座るよう心がけましょう。
和式トイレは使わない
和式トイレは膝に体重を預ける動作のため、膝関節に負荷がかかります。外出先でもなるべく洋式のトイレを使用しましょう。
高齢者の膝の痛みの負担を軽減するには
膝に痛みがで始めた時は、なるべく痛みが少ない方がいいですよね。
負担を軽減するためには、次のことを意識すると良いでしょう。
- 歩き方
- グッズを使う
- 膝を冷やさない
3つの方法について紹介します。簡単に始められることなので、すぐに実践しましょう。
歩き方
普段から歩くときに、ドスドスと音を立てながら膝に体重をかけるような歩き方をしていませんか。実はこの歩き方によって膝関節はダメージを受けています。なるべく静かに歩くことを意識しましょう。
また、膝が痛い時は長い時間歩くことも避けましょう。疲労による膝の痛みが生じやすくなります。
グッズを使う
膝が痛いと思ったら、自力で歩こうと無理せずに、手すりや壁に体重を預けながら歩くことも、膝の痛みを軽減します。
また杖を使って歩いてみたり、膝用のサポーターを付けて生活するなど、グッズの使用もおすすめです。
膝を冷やさない
膝は筋肉が硬くなることで、曲げ伸ばししづらくなります。日頃から膝を冷やさないように気をつけましょう。また、冷房が効きすぎる場所や、冷水に浸かるなどは膝の痛みを悪化させる可能性が高いです。
膝を温めるには、入浴も効果的です。またレッグウォーマーは、発熱加工や保温機能がついているものを選べば、膝を心地よく温めるためおすすめです。
高齢者の膝の痛みは日々のストレッチで予防する
運動不足による膝の痛みを和らげるためには、筋力を強化することが大切ですが、急に激しい運動を行うとかえって、痛みが悪化する可能性があります。
日々のストレッチの目的やおすすめのストレッチ法について次のとおりに紹介していきます。
なぜ膝の痛みにストレッチが効果的なのか
痛みが増すと、運動すること自体が億劫になり、ますます運動不足となり膝の筋力は失われます。そこでまず筋力を強化する前に、はじめるのが膝のストレッチです。
ストレッチには硬くなった筋肉を伸ばし、関節をスムーズに動かしやすくする目的があります。要するに筋肉を柔らかくすることがメインです。筋トレをはじめる前の準備運動として考えましょう。
おすすめのストレッチ法
膝のストレッチにおすすめの方法は次の2つです。
- 寝ながらストレッチ法
- 座りながらストレッチ法
それぞれポイントを確認して、ストレッチをはじめてみましょう。
【寝ながらストレッチ】
◆大腿四頭筋のストレッチ法
大腿四頭筋は、膝を伸ばす時に働く前ももの筋肉にアプローチする筋肉です。
- 体を横向きにし、上側の足首を手で持ちながらかかとをお尻側に引き寄せる
- 足が体の後方に来るようにゆっくり引っ張る
- そのままの状態で前ももの伸びを感じながら、20〜40秒キープ
- 1〜3を3セット繰り返す
◆膝の可動域を広げるストレッチ法
仰向けの状態からはじめます。
- 片足の膝を曲げて両手で膝下を支えながら、かかとをお尻側に引き寄せる
- そのままの状態で5〜10秒間キープ
- 1〜2を10回程行い反対側の足も同様に行う
【座りながらストレッチ】
◆ハムストリングのストレッチ法
ハムストリングは裏ももの筋肉にアプローチし、膝を曲げる動作に関係します。
- 椅子に浅く座り片足を伸ばして、かかとを床につけたままつま先をあげる
- 背筋を伸ばしながら上半身を前側に倒し、裏ももの伸びを感じてそのまま20〜40秒キープ
- 1〜2を繰り返し反対の足も行う
◆膝の皿のストレッチ法
膝のお皿の動きをスムーズにし、曲げ伸ばししやすくする
- お皿の縁を両手の親指、または人差し指をあてる
- 指を使って上下左右にお皿を動かしながら、軽く圧をかける
- 1〜2を反対の足も行う
治療が必要な高齢者の膝の痛みは専門家に相談する
膝の痛みは炎症の段階によって、自己ケアできる場合と専門家による治療が必要な場合があります。
軽症の場合
自分で体操やストレッチをおこなえる程度の軽症であるなら、体重がかかり過ぎない程度に調節しながらおこなうとよいでしょう。体操やストレッチ前は、体を温めておくと効果が高くなります。
炎症に合わせてケア
膝の痛みのケアを自分で行う場合は、どのような炎症を起こしているかによって、ケア方法は変わります。
膝が腫れているなら、関節や筋肉になんらかの炎症を起こしている可能性があるため、この場合、炎症部分を冷やすことが大切です。
一方、慢性的な痛みなら、温湿布を貼ることや入浴するなどの方法で温めることが重要です。老廃物が流れてほぐれやすくなります。
医師に相談する
しばらく様子を見ても痛みが治らず、激しく痛みだした場合は、速やかに整骨院で医師による治療を受けましょう。
痛みが原因で、体を動かさないでいると膝はどんどん硬くなり、筋力が弱まります。痛みが引いてきたら、ウォーキングで膝を動かすようにしましょう。
ウォーキングは1回20〜30分を目安に行うとよいでしょう。
高齢者の膝の痛みをサポートするアイテム
高齢者の膝の痛みをサポートするおすすめのアイテムを紹介します。今回紹介するアイテムは、タフシロン膝サポーターのアクティブ、ホールド、ネクストの3つです。それぞれの特徴について詳しく紹介していきます。
タフシロン膝サポーターアクティブ
「タフシロン膝サポーターアクティブ」は、階段の昇降、ウォーキング、軽い外出、旅行などの歩行を快適にします。筋肉に沿ったシリコーンが程よく膝を引き締めて、日常の動作をサポートします。
「5030構造」で曲げ伸ばしにかかる膝の負担を、引き上げ50蹴り出し30のサポートで、歩き出しを驚くほどスムーズにします。
タフシロン膝サポーターホールド
「タフシロン膝サポーターホールド」は、つらい階段の昇り降り、長時間の歩行、日常生活で膝に負担を感じる不安を軽減させます。動くことが億劫になっている方におすすめです。
「膝蓋骨周囲360度サポート構造」で膝の皿の6つの大きな筋肉や腱を包み込むように固定し、膝のグラつきを安定させます。
タフシロン膝サポーターネクスト
「タフシロン膝サポーターネクスト」は、締め付けないのにしっかりとした安定感があり、高齢者の膝の痛みをサポートします。肌触りも良く通気性にも優れているため、ズボンの中にも使用できます。
生地の内側にダウンストップが施されており、履き心地をそのままにズレ落ちを気にせず長時間使用できます。大腿四頭筋の下方を包み込むように配置されたシリコーン加工が、日常生活の動作を助けます。
まとめ
高齢者の膝の痛みを和らげるためには、適度な運動と適正な体重をキープすることが大切です。そのためにもまず、ストレッチで大腿四頭筋と膝周囲の筋肉を柔らかくほぐしてから、筋力トレーニングを始めることがポイントです。
加えて、日々の歩き方や膝を冷まさないよう意識するなども、重要なケア方法です。
それでも痛みや悪化を防ぎたい場合は、テンダーセンスの膝サポーターがおすすめです。
今回は3つの商品について紹介したので、自身の悩みに合うアイテムを選んで、ぜひ一度試してみてください。
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タフシロン膝サポーターアクティブ ¥3,190
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タフシロン膝サポーターホールド ¥3,190
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タフシロン膝サポーターネクスト ¥4,290