睡眠不足で疲労感や倦怠感、不調などを感じた経験はありませんか?少々の睡眠不足でも乗り切れると思いがちですが、睡眠不足が続くとさまざまな不調を引き起こします。
ひどくなると生活習慣病やうつ病などの病気を発症する可能性もあるので、睡眠不足が続いている人や常習化している人は対策を立てる必要があります。
本記事では、睡眠不足の影響となる理由や起こりうる症状、対処法などをご紹介します。
睡眠不足の解消に効果的な快眠グッズもご紹介するので、不眠や睡眠が足りていないという人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
睡眠不足の影響!どんな理由がある?
近年では夜遅くまでスマホやタブレットを使用していることで、睡眠不足に悩まされている人が増えています。ほかにも、育児や家事、残業などで睡眠時間が足りていない人も少なくありません。
ここでは、睡眠不足の影響となる主な理由を紹介します。
就寝前のスマホ・ゲームに熱中する
就寝前にスマホやゲームに熱中して「なかなか寝付けない」、「寝るタイミングを逃している」などスマホやタブレットが手放せない人も多いでしょう。
就寝前にスマホやゲームに熱中してしまうと脳が覚醒してしまい、体内時計にズレずれが生じて睡眠不足となってしまいます。
就寝前にスマホによるブルーライトを浴びるとメラトニンの分泌が抑えられ、起床時には体内時計が睡眠モードの状態となります。体や脳が眠ったまま起床することで不調が現れる原因となります。
育児で睡眠のタイミングを逃す
女性の中には日々の育児に追われ、睡眠のタイミングを逃している人が数多くいます。とくに女性は仕事以外にも家事、育児など日々やることが山積みです。
小さいお子様がいる家庭では、夜数時間おきに起きる生活を送っている人がほとんどではないでしょうか。中には、その癖が抜けず、お子様がある程度大きくなっても数時間おきに起きてしまう女性もいます。
勉強・仕事で忙しい
勉強や仕事で忙しいことも睡眠不足の理由のひとつに挙げられます。共働きの家庭が増え、男女問わず仕事で忙しいことが睡眠不足の理由のひとつになっているようです。
睡眠不足が続いた場合、睡眠中にコルチゾールというホルモンの分泌量が減少しやすくなります。コルチゾールの分泌量が減少すると日中のストレスの影響をより受けやすくなるため、睡眠不足のループに陥るリスクがあるでしょう。
睡眠不足の影響は生活習慣に関係する
睡眠不足は、疲労感や倦怠感、不安定な感情、抑うつ状態など肉体的・精神的な不調につながります。
睡眠不足と感じていても、症状が現れなければ自覚しない人も多く、慢性的な睡眠不足は適切な睡眠時間が確保されないため、さまざまな不調を抱えることになります。
睡眠不足とは
睡眠不足とは、十分な睡眠が取れていない状態のことをいいます。
睡眠不足が続くと心身ともに深刻な影響をもたらします。睡眠不足で不調が現れないからといっておろそかにせず、十分に睡眠を確保するように心がけましょう。
睡眠不足による不調の一例は下記のとおりです。
【肉体的な不調】
- 疲労感や倦怠感
- 免疫力の低下
- 肥満
- 糖尿病
- 脳卒中高血圧などの生活習慣病
【精神的な不調】
- 認知力や判断力の低下
- 不安定な感情
- 抑うつ状態
睡眠不足と生活習慣病の関係性
睡眠不足は生活習慣病の発症に関係します。生活習慣病を患っている人、睡眠時無呼吸症候群や不眠症を発症する人が多いです。
たとえば、睡眠時無呼吸症候群の人は、就寝中に頻回に呼吸停止することで血管収縮や酸化ストレス、代謝異常などの生活習慣病になりうる状態へと近づいていきます。その結果、高血圧や心不全、心疾患、脳血管障害などを患う確率が上がります。
慢性不眠症の人は、血糖値を上昇させる成分の過剰分泌やうつ状態、活動の低下などの症状が生活習慣病リスクを高めます。寝つきにくさや中途覚醒などの不眠症状がある人は、糖尿病になるリスクがあることも知っておきましょう。
睡眠の重要性
適切な睡眠時間は個人差がありますが、十分な睡眠時間を確保することは心身の疲労回復に重要です。
一般的な睡眠時間は1日6.5〜7時間程度とされています。たとえば、睡眠時間が5時間しか取れていない場合は一週間で14時間、10日間で20時間の「睡眠負債」を抱える計算になります。
就寝中は成長ホルモンが分泌され、1日の疲れを取ったり、その日に学習したことを脳が整理して定着させたりする役割があります。また、十分な睡眠をとることでストレス解消や日中の活動性を高めることにもつながります。
睡眠不足の影響を抱える人の症状とは
睡眠不足になると日中の思考プロセスのスピードを低下させ、仕事や勉強、家事、育児など生活に支障をきたしやすくなります。
【睡眠不足の影響による症状】
- 体臭がきつくなる
- 記憶力の低下
- 日中の眠気
- 肥満になる
- 作業効率の低下
また、睡眠不足は皮脂の分泌が活発になりやすいでしょう。悪臭の原因となる物質が汗に含まれるため、体臭がきつくなることもあります。体臭が気になり始めた人は、睡眠不足を解消することで改善するかもしれません。
さらに、睡眠不足と肥満は密接な関係があります。血行不良や代謝の悪化から肥満になりやすいですが、以下のようなことから肥満につながるケースもあります。
- 睡眠不足は食欲を刺激するホルモンの分泌が増える
- 満腹感を得られるホルモンが減少する
これにより空腹感が強くなるにもかかわらず、なかなか満腹感を得ることができないといった状態になるため肥満になります。
睡眠不足が体に及ぼす影響とは
ぐっすり眠れないことで体の不調をはじめ思考力の低下や仕事の効率低下、怒りっぽくなる、うつっぽくなるなど症状が多岐に渡ります。
もしも、睡眠不足によって以下のような症状が出ている人は、睡眠不足を改善する必要があるでしょう。ここでは、睡眠不足が体に及ぼす影響を一つひとつ解説していきます。
脳が休息できていない
睡眠不足になると脳が休息できていない状態となります。日中脳は活発に働きますが、夜になると休息するように働き始めます。
睡眠不足の状態が続くことで以下のような症状が現れます。
- 記憶の整理ができない
- 物忘れが多くなる
- 思考力が低下する
- 学習能力が落ちる
- 仕事や勉強の効率が低下する
このような状態になる前に、脳をしっかり休めるように睡眠不足を解消しましょう。
ストレスが増える
睡眠不足が続くとストレスが増えます。たとえば、些細なことで怒りっぽくなったり、不機嫌になったり、イライラしたりするなど精神状態が不安定になります。
小学生から高校生までの子どもの場合、睡眠不足が原因で情緒不安定になりって不登校につながることもあります。成人の場合は、仕事上のミスが増えたり、ネガティブ思考になりやすいケースもあり、うつ症状を発症しやすくなります。
免疫力が落ちる
睡眠不足になると自律神経の乱れを起こし、 免疫力が落ちて風邪を含む感染症を起こしやすくなります。
睡眠中は成長ホルモンが多く分泌され、日中の活動によって傷んだ細胞を修復する働きがあります。睡眠不足や良質な睡眠ができない状態では、成長ホルモンが十分に分泌されず、免疫細胞の減少などにつながり、自然免疫の働きが低下するので注意が必要です。
肉体的な不調が生じる
睡眠不足は、何度も言うように肉体的な不調が生じてきます。免疫力が低下し、感染症になりやすくなるので、十分な睡眠時間をとって感染症予防をすることが大切です。
また、メタボリックシンドロームや糖尿病、高血圧などの生活習慣病の発症リスクも高くなり、心臓や脳の病気につながります。
抑うつ・不安定な状態になる
睡眠不足になると、不安やイライラからうつ病に発展するケースもあります。
抱えている不安や悩みを解消するように心がけるだけでなく、睡眠不足を改善することで不安や悩みが解消することもあるので、まずはしっかり寝ることから始めるとよいかもしれません。
また、睡眠不足になると脳の記憶を司る海馬が縮小するといわれ、記憶力が低下して物忘れが頻繁に起こることもあります。この状態が悪化すると「アルツハイマー型認知症」を患うリスクが高まるので、早めに対処する必要があるでしょう。
睡眠不足は健康面だけでなく経済的損失にもつながる
睡眠不足が慢性化すると、作業効率の低下や意欲、集中力、注意力、判断力の低下、感情の制御などに関わる脳の前頭葉がダメージを受けて脳の働きが低下します。また、やる気が出なかったり、怒りっぽくなったり、短気になったりと業務効率の低下を招くこともあります。
結果的に、業務効率の低下や生産性向上が見込めないことから、ミスが増えたり、能力が発揮できなかったりと業績不振に陥る可能性も大きいです。
また、睡眠不足の慢性化によって寝不足の時間が蓄積された「睡眠負債」の状態になると、体がその状態に慣れてしまうこともあります。この状態は眠気を意識しにくくなり、多少の睡眠不足でも大丈夫と思い込んでしまいがちです。
たとえ睡眠不足に慣れているといっても、学習や業務のパフォーマンスは落ちてしまうことになるでしょう。このように、日中のパフォーマンス能力が落ちることで業務にも影響を及ぼし、経済的損失につながることを知っておけば睡眠の重要性が理解できるのではないでしょうか。
睡眠不足による影響を対処する方法
睡眠不足によるさまざまな影響に対処するには、日常生活での行いを見直す必要があります。ここでは、睡眠不足による影響の対処方法をご紹介しますが、どの対処法も今日から実践できるものばかりです。
睡眠不足を解消したい人は、日常生活から見直してみてください。
規則正しい生活を送る
起床、活動、入浴、就寝、食事など生活リズムが整うことで体内時計も整い、自然な睡眠と覚醒が促されます。できれば、生活リズムが崩れやすい休日もいつもと同じ生活リズムで過ごせるように習慣にしてみてください。
体内時計を調整するには朝日を浴びることが効果的です。起床後はカーテンを開ける習慣をつけ、自然光を取り込むようにしましょう。
そして、食生活も規則正しい生活を送るために気をつけたいポイントです。朝食は朝の目覚めを促し、日中の活動を促すエネルギー源にもなるので、簡単でもいいのでしっかり摂るようにしましょう。
夜の食事時間も気をつけたいところです。できれば、夕食は就寝の約2時間前には済ませて、食べ過ぎにも注意しながら過ごしましょう。
適度な運動をする
適度な運動は寝付きが良くなり、良質な睡眠を得られます。おすすめの運動は、ジョギングやウォーキングなどの体に負担の少ない有酸素運動です。
しかし、激しい運動や就寝時間前の運動は覚醒しやすくなるので注意が必要。体は脳の温度が低下するときに入眠しやすくなります。運動をする際は、夕方くらいか夜の早めの時間に行うようにしましょう。就寝する3時間前くらいには有酸素運動が終わっているのがベストです。
入浴時間は就寝の2時間前に調整する
入浴時間も就寝の2時間前くらいを目処にしましょう。入浴で一時的に体温を上げることで入眠時に体温が低下しやすくなり、寝つきがよくなります。
おすすめの湯温は38度のぬるめのお湯で、25〜30分程度じっくり温まることがポイントです。また、半身浴でじわっと汗をかく程度の入浴も、入眠をスムーズにします。入浴時間や入り方を参考にして、入浴を見直してみてくださいね。
リラックスできる空間を整える
就寝前はできるだけリラックスできる環境を整えることが大切です。就寝前に好きな音楽や読書、アロマなど心を癒すリラックスできる空間をつくりましょう。
また、部屋の明るさも大切です。心地よく感じる程度の暗さにし、室温や寝具なども入眠しやすいように整えるとよいでしょう。
就寝前のカフェイン・飲酒・喫煙を控える
就寝前のカフェイン摂取や飲酒、喫煙は入眠や良質な睡眠の妨げになるので、控えるようにしましょう。
「お酒を飲むと眠くなりやすい」「お酒は寝つきが良くなる」と感じる人も多いです。もちろんアルコールには入眠を促したり、深い眠りへと導いたりする作用があるといわれています。
しかし、その作用は一時的です。睡眠中に中途覚醒が起こり、睡眠の質を低下させます。
喫煙もニコチンに覚醒作用があり、寝付きにくく良質な睡眠を得られません。体内にニコチンが入ることで、約1時間程度は作用が持続します。
また、コーヒーや緑茶、チョコレートなどにカフェインは多く含まれているため、就寝前の摂取は控えたいところ。摂取されたカフェインの効果は約3時間程度持続します。どうしてもカフェインが含まれる飲食物を摂取したい場合は、就寝の5〜6時間前くらいには済ませておきましょう。
さらにカフェインには利尿作用もあるため、尿意によって目が覚めることもよくあります。途中で目が覚めると再度入眠しにくくなったり、熟睡感を得られなかったりします。
就寝前はブルーライトをカットする
就寝前は、スマホやタブレットなどブルーライトをカットするように心がけましょう。夜にブルーライトを浴びると、体内時計のリズムが乱れて寝つきも目覚めも悪くなります。結果、寝不足により自律神経の乱れが生じて体調不良を引き起こすことになるでしょう。
夜にブルーライトを浴びると、睡眠を促すホルモンのメラトニン分泌が抑えられてしまいます。夜になるとメラトニン分泌が高まりますが、ブルーライトを浴びることで体が昼間だと判断して眠れなくなってしまうのです。
ブルーライトによる眠りの妨げにおける具体的な症状には以下のようなことがあります。
- 深夜でも目が冴えてしまう
- 寝つくまでに時間がかかる
- 朝起きられない
- 悪化すると、昼夜逆転になる可能性がある
寝室を快適な温度に保つ
寝室は快適な温度に保つようにしましょう。暑すぎても寒すぎてもNG。寝苦しさや足先の冷えなどは入眠の妨げとなります。
体感にもよりますが、寝室の室温は夏と冬も考慮して概ね13~29℃の範囲に設定するようにしましょう。また、湿度設定も大切です。湿気があると寝苦しさを感じるので、寝具や除湿機、空調機器を活用しながら、寝室を快適な温度に保つように心がけましょう。
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まとめ
睡眠不足によってさまざまな不調が引き起こされることがわかりました。それは体調だけではなく思考力や判断力、集中力の低下、気持ちの浮き沈み、イライラなど肉体的にも精神的にも不調が現れます。
睡眠不足を改善するには、規則正しい生活を送ることや適度な運動をすること、食生活を見直すことなど日常生活で改善できることが多々あります。
まずはできるところから始めてみて睡眠不足が解消できるように心がけるようにしましょう。忙しくて睡眠不足による対処法ができないという人は、快眠に導くグッズを使用するのもおすすめです。
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